2013/08/06

量産品の制作

1品ものと量産品

ジュエリー産業は機械化
されている産業のひとつです。

普段、手作り1品ものジュエリーの
作成過程ばかりご案内しているので、
本日は、形状がシンプルな結婚指輪を例に
量産のジュエリーがどのような
手順で作られるかをご紹介いたします。

①原型作り
まず「原型」を作ります。

量産品1

「原型」は、これまでお目にかけてきた
作成過程のような過程を経て
職人の手によって作られます。
(手作り1品もの=「原型」とお考え下さい)

原型の材料は銀やワックスが多いようです。
(ワックスについては、下記ジャガーのブローチの
作成過程 前編後編をご参照下さい)

②ゴム詰め
続いて、アルミの枠の中に
やわらなかなシリコンゴムを半分入れ、
原型を置き、更にシリコンゴムをかぶせて挟みます。

量産品2

③焼成のプレス
アルミ枠に入れたシリコンゴムを
ホットプレス機で徐々に加圧し、加熱していきます。

量産品3

④ゴム切り
硬くなったシリコンゴムを
形が崩れないように段差をつけて切り開き、
原型を取り出します。

量産品4

原型の形に出来た空洞に

量産品5

⑤ワックス注入
溶けたワックス(蝋燭のようなもの)を流し込みます。

量産品6

溶けたワックスが固まったら取り出します。
こちらをワックスパターンと呼びます。

量産品7

ワックスパターンを複製し、

量産品8

ゴム製の円錐台に重ならないよう付けます。

⑥ツリーの制作
ワックスパターンがまるで木のように見えるので、
(バナナの房が近い印象です)ワックスツリーと呼ばれます。

量産品9

⑦石膏の埋没
ワックスツリーをステンレスリング(筒)で固定し、
石膏を流し込んで脱泡します。

量産品10

⑧脱ロウ・焼成
電気炉に入れて温度を上げ、
ワックスツリーを溶かし、
石膏を焼き固めます。

量産品11

ワックスを完全に燃やすため、
埋没材には、ワックスツリーの形をした空洞が出来ます。

量産品12

⑨鋳造
埋没材の中に出来た空洞に高温で溶解した
貴金属を流し込みます。
量産品13

⑩型からの取り出し
鋳造後、水中に入れて急冷すると、
埋没材が崩れて鋳造したツリーが現れます。

量産品14

⑪仕上げ
鋳造したツリーから指輪を切り離していき、
量産品15
量産品16a

磨いて完成です。

量産品17

上記の手順は、ロスト・ワックス・キャスティングと呼ばれています。

量産品の利点は主に2つあります。

1つ目は、見本と同じものをお客様に提供出来ること、
2つ目は原型加工賃が下がることです。


例えばお店で指輪を試着して
気に入ったデザインがあった場合、
在庫が無くても複製をかけられるため、
必ず同じデザインが手元に届きます。

また、原型加工賃が「作った数分の1」
例えば500本鋳造したら、
原型加工賃は500分の1になるので、
1個単価を下げることが出来ます。

弊店では原型をお客様にお納めしておりますが、
鋳造も面白く、便利な技術だと思います。

【関連リンク】

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